後藤 愼平の手掛ける"MASU(エム エー エス ユー)"FW25 1stデリバリーが7月26日(土)より発売。
今シーズンのテーマを20XX (トゥーゼロダブルエックス)と題し、"いつのコレクションでもない"と想いを込めた。17年春夏から25年春夏までのアーカイブピースをアップデート。
まるで銀河のように煌めく、GALAXY STRAIGHT TROUSERS。無数のラインストーンと、色とりどりのスタッズが打ち込まれた1点物のような存在感を放つ。しなやかで張りのあるギザコットンを採用し、ワイドストレートで仕上げた。今まで、コレクションでの展開をしてこなかったアイテムが待望のリリース。シグネチャーデザインのスパイキートップス、乱雑にプレスされたバンダナのスキャンデータを落とし込んだシャツ、キルティング仕様のレザーへアップデートしたCAKE BAGなどをご用意。
さらにMASU BOYSラインから、アーガイル柄をフロッキー加工からレーザーブリーチに変更したデニムジャケット。デザイナーも愛用しているバギーシルエットのスウェットパンツ。今シーズンは、ブランドのアイコンである天使を繊細な刺繍を左見頃に施した新モデルなど豊富なラインナップでご用意した1stデリバリーをぜひお楽しみいただきたい。
MASU FW25 1st Delivery
- 日付
- 7月26日(土)
- 時間
- 11時 HARAJUKU / ONLINE STORE
2025 FALL WINTER COLLECTION
20XX
時の経過によってもたらされた傷口が煌々と光を放つ、フェルトのヘルメットを被った男は、潮の満ち引きのように、異なる時間が混ざり合い、溶け合うところ「汽時域(きじいき)」に辿り着いた。
「汽時域」は過去と未来が混ざり合う場所を示す造語として、AIを異質な知性と捉えるアーティスト岸裕真が、男との対話を介して見出した。そこは、淡水と海水が出会う汽水域のように、異なる時間が混ざり合い、 既存の時間軸では捉えきれない二重の時間性を内包している。まるで、時間の概念そのものが溶けて、無くなっていくかのようだ。
そして、「汽時域」では、「たった今」という瞬間が過去や現在という枠組みから解き放たれた「今、ここではないどこか」にもなるという。「今」は、それほど曖昧な時制で、「だから、可能性に満ちている」と男は口にした。
「汽時域」を回遊する未来志向の男は、2018年4月3日から現在まで発表されたすべての服に手を伸ばし、ブランドの歴史と自分自身に向き合っていった。厳選したピースと真摯に対峙し、時に俯瞰し、また極めて微視的に観察を重ねる中で、それぞれの服が「あの時」とほとんど同じエネルギーを保持していることに気づく。そこには、自身だけでなく関わるすべての人々との創造の痕跡が宿っており、過去と融和する新たな整合 性が浮かび上がってきた。ブランドのスタイルがまざまざと顕現するここに、天使の悪戯道具である弓矢も飛んでくるし、水面で宙遊びする白鳥も姿をあらわした。男は、こうも記す。「汽時域にかかったもやが意志を持って誘ってくる。その先に、微かな光の扉が見える気がする」その内から現れる彼らの姿は、未来の自分たちからの手招きに誘われるように、確かな意志を持って前進を続ける。それは、男の旅路は短く、しかし濃密な——確かな光を放つ道程だったことを示している。
「ファッションから離れ、自分の棲み良いオアシスを築く選択も今なら出来る」と、男は語る。「しかしまだ ファッションに背を向けていたくはない」。言葉の内には、現代のファッションシステムへの強い懐疑と、服という存在への不変の愛がある。「服、この素朴なツールが持つ無限の未来が見失われようとしている。新作という慣性に従うのではなく、時間や資本主義にとらわれず愛される服の本質こそを見つめ直したい」星霧の航路を一つ閉じる宣言は、服そのものの価値を問い直す、男の、明白な抵抗でもある。「だから、今は“新しい服"を作らない」























































































































